「どうしよう！　あしたは　うたの　はっぴょうかいなのに」
ふたりは　まいにち　うたの　れんしゅうを　していました。
みんな　あしたを　とっても　たのしみに　していたのです。

「てだすけを　してやっても　いいぜ」
どろぼうは とつぜん　いいました。
「ふたりの　うたを　ぬすんだやつを　しっている」
「でも　そのかわりに　うたを　とりもどせたら...
その　みみあてと　こうかんだ」
と、　どろぼうは　わるい　かおをして　いいました。

おかあさんに　もらった
だいじな　みみあて...

だけど、　ミュートは　どろぼうと
やくそくを　することにしました。
「その　うたを　ぬすんだのは カエルだよ」
「さっそく　いくぞ　ついてこい！」
「えっ！　まっ　まって〜」
ミュートは　どろぼうと　いっしょに
うたを　とりもどしに　いくことに　なりました。

どろぼうの なまえは キューイと いいました。
キューイは よるの くらいもりの　なか　へ どんどん
すすんで いきます。

ミュートは　こわいので　うたいながら　あるくことに
しました。　キューイの　まえでなら　うたえそうです。
ミュートは　あるくよ　どこまでも ♫
くらい　もりでも　へいきだよ ♫
「ん!?」

「だれか いるの！？」
...だれも　いないよね。

きのせいでした。
ミュートは　おおきな　こえで　うたいました。
ミュートは　つよいよ　どこまでも ♫
まっくらやみでも　へいきだよ ♫